アキ~アキのカルテfin~
「私からの助言があるとすれば、あなたにはこれから行われるオークションで契約をとる道が一番いいと思うは」冷めたしょっぱくなってしまったスープを飲み進めているアキにリンはつぶやくように言った。
「契約をとれれば毎日はお客様の相手をしなくて済むは、契約者がこちらに来店したときだけ相手をすればいいの。
毎日来店するような精力の強いお客様はここでは少ないしね。
来店がない日は私が契約者の好みに合わせてあなたを管理するけど、毎日お客様の相手をするよりは楽だと思うは」
スープを飲み終わるころには、リンにアキは説き伏せられるようになっていた。
「これからいい契約がとれるように体を鍛えていきましょう。
もう少し体を引き締めて方がいいは。オークションは1カ月後を予定しています。目標は2㎏減よ。
今日はもう疲れたでしょう?休んでいいは、明日から引き締めにかかりましょう」
そう言うとスープのお皿をお盆に載せ、立ち上がった。
「これから長い付き合いになると思うは、あなたに選択権はないけど。
少しでもあなたに楽な環境になれるようしたいきたいと思います。
よろしくね」
そうやわらかな笑顔で告げると、軽やかな足取りで部屋を出ていった。
この部屋にはテレビなどなく、アキはベッドに横になるしかやることなどなかった。
ベッドに横になると今後のことなどぐるぐると頭を回ってくる。
次第に涙があふれてきた。
今のアキにはただただ涙を流すことしかできなかった。
しばらくすると検査の疲れで、アキは眠りについていた。
次に日になればまた残酷な日々が続いていく。
少しの時間を惜しむように、アキは安らかな眠りについていた。
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