アキ~羞恥の身体検査12~
老先生は先ずアキの頭に機材を取り付けた。「これはの、アキさんの脳波を調べる機械じゃよ、そんなに怯えんでもいいよ」
そう優しくなだめながら、アキの頭に機材を手際よくセットしていった。
アキは老先生の優しい態度だけが救いのように感じていた。
小さい身長のため台に乗って作業をする先生のため、首の位置などを気にし少しでもやりやすいようにした。
「ありがとう、おかげできちんとつけることができたよ」
そういって皺でくしゃくしゃの顔で笑われると、少しだけ恐怖が緩んだ。
検査が始まるまえまでは…
老先生は一本の筆を持ってきた。
「これで、アキさんの体の感度を調べるでの」
そういうと体という体を筆で撫で回してきたのだ。
「はぁはははぁあ、やめてくださいくすぐったいぃぃ」
わき腹やわきの下、足の付け根などいたるところを筆が走る。
もうたまらないほどのくすぐったさだ。
「はあぁぁひぃぃ、お願いぃやめてぇぇ」
アキの声は部屋中に響きわたるが老先生はやめる気配などない。
どれほどの時間くすぐられていたのか筆が止まると、アキはぐったりとして力が抜け気ってしまった。
体は汗でびっしょりと濡れている。
一度、老先生はアキから離れると奥から紙のようなものを持ってきた。
「データが取れたよアキさんあんたが敏感なところがわかったよ」
category - 小説アキ
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