アキ~差恥の身体検査1~
「起きなさい、朝よ」いつの間にかアキは寝てしまっていたようだ。
昨日の緊張の中よく寝れたと自分でも驚いた。
「昨日はよく寝れたかしら?まぁ食事に少し薬を入れておいたから寝れたでしょうが」
なるほど、睡眠薬が入っていたのか。
「大丈夫よそんな訝しげな顔しなくても、すごく弱い薬だから」
アキの不安そうな顔をみて少し笑いながら女性は言った。
女性は笑うと少し雰囲気が暖かくなることをアキは初めて知った。
「さてと、今日はあなたの体のケアをしてもらうは、髪を切って体を綺麗に洗ってもらうのよ。
あと、簡単な身体検査もね」
確かに昨日はお風呂も入らずに寝てしまった。髪もお金がなくしばらく手入れをしていない。
アキの髪はブリーチで傷み、少し黒い毛が出てきていた。
「朝食の時間は30分よ、その後すぐに出れるようにしておきなさい」
そういうと女性はタイマーを仕掛けた。
すぐに暖かい野菜スープとトースト、サラダにヨーグルト、そして果物かトレーに乗せられてきた。
いつもアキが食べているものよりずっと豪華だ。
「きちんと残さず食べなさいね、体が資本なんだから」
そういうと女性はタイマーを残し部屋から立ち去った。
アキはその後の惨劇を知るわけもなく、少しの安らぎを感じていた。
category - 小説アキ
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