アキ~羞恥に身体検査2~
その後タイマーがなると女性が入ってきて他の部屋に通された。椅子が一つと男性が一人立っていた。
「ここで髪を先ず切ってもらうは、その傷みきった髪じゃとてもお客には出せないもの」
そういうと男性と一言二言話すと女性はアキを促し椅子に座らせた。
男性はアキに美容院のローブのようなものをかけガチャガチャと何かをいじっている。
そしてしばらくすると聞きなれないモーター音がしだした。
驚いて振り返ったアキの目に入ったのは電動バリカンを持った男性だった。
「えっ?何?」
驚いてアキは女性に助けの眼差しを送るが、女性は何気ない顔で言い放った。
「そんな傷んだ髪じゃお客に出せないっていったでしょ、根元から綺麗にしないとね」
アキは初めて今実感した。ここに私の自由などないのだと。
茶色い傷んだ髪の山ができるにつれて、頭が軽くなっていく。
「ふむ、こんなものでどうでしょうか?」
男性が女性に確認をとっている。
「いいわね、黒い髪のところでちょうど綺麗に刈られているわね。
お客に出すときには綺麗な髪が伸びることでしょう」
そう満足げにいう女性を尻目にアキはなぜだか涙を堪えていた。
category - 小説アキ
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