アキ~アキのエステ1~
アキは奥のシャワー室に通され、言われたとおりにシャワーで汗を流す。まだ柔軟のときに開かれた股関節がきしむように痛む。
シャワー室は簡易なものでシャンプーもリンスもなく、ボディーソープだけが置いてあった。
体を簡単に洗い、渡されたタオルで体を拭きもとの部屋に戻ると女性が後片付けをしているところだった。
「さっぱりした?自分の部屋に戻ったら食事の用意はもうできてると思うよ」
そういうとバスローブのようなものを渡し、初めて女性は笑顔をアキに向けた。
その笑顔が少しだけアキの心を軽くさせ、自室の部屋に足を向けた。
部屋に入ると机の上にはもう食事が乗っており、おいしそうなにおいをさせている。
そのにおいに刺激されてアキに腹部は盛大な音を鳴らした。
「ふふふぅ、体動かしたからおなかすいたでしょ?」
奥にいたリンにアキは気づかなかった。今の音が聞かれてしまいアキの顔に血液がたまるのがわかった。
今日のご飯は豚のしょうが焼き、千切りキャベツ、切り干し大根の煮物、麦ご飯、味噌汁、ヨーグルト、洋なしのようだ。
恥ずかしさを隠して、席に着くと女性は向かいの席に腰掛た。
「食べながら出いいはよ、少し話しましょう、どうだった?トレーニングは、けっこうきつかったんじゃない?」
言葉に甘えてアキは箸を手にしながら応えた。
「はい、社会人になってからほとんど鍛えていなかったのできつかったです。でもトレーナーの方が優しかったから…」
「はぁ?優しい?ベラが?」
アキの言葉をさえぎり、リンは盛大に驚いた。
リンからしたらとても優しいとは思えなかったのだ。
「えっとベラさんておっしゃるんですか?あのかたは?」
「あぁそうよ、ガーベラっていうの、だからみんなはベラって呼んでるは、それにしてのベラが優しいってどんな対応したのかしらあの子は」
リンは苦笑いするような複雑な顔をしていた。
「優しいと思いますよ、鞭で叩かれたり痛い思いもしましたけど、この後どうしてらいいかっとか教えてくださいました。」
アキはしょうが焼きでご飯を食べながら応えた。
「リンさんもベラさんも優しいです」
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